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八丁味噌とは [清酒の面白み]

ここ20年余りの日本の経済方針の結果は、停滞ではなく、衰退と評価されるようになりました。

表立った立役者の一人であろう人材派遣会社の会長さんは最新の著作において
そのやり口で良かったのだろうかと反省しているふりをしているかもしれません。

資本主義経済における本当の勝ち組とは何かを理解して、
自らの人生において実行をした人でありますから、
このような社会状況になることも想定されていたはずでありますが、
いざ眼前に現れると、良心が何かを告げたのか、それとも新たな社会の流れを理解して
先手を打っているのか。

そのようなことを、味噌蔵を見学しながら考えています。


労働者の就労環境において非正規労働者が増えているのが、現状の社会情勢であります。

しかし、ある業界では正規労働者の割合が増加していると見られます。

清酒の製造業です。

清酒業界における、非正規労働者から正規労働者への転換は、従来、農閑期に出稼ぎに来ていた熟練労働者たちの高齢化を理由にそのような名目を理由に進められています。
これからもたらされることは、この30年余りの日本の経済方針の逆張りをなしますから価格における競争力が低下し、製品の品質も維持できれば良いのですが、後継者の練度不足、そのようなことが付随する結果となっています。
無論、後継者の育成を年月とコストをかけて行っている「普通の」お蔵さんも多くありますし人間の関わることでありますから、有象無象、悲喜交交が労働環境の変化に伴ってあることも想像ができます。

古くからの慣習と、資本の運動の効率化というものはいつの時代でも衝突をするものです。
ポストモダンの思想以降、資本の運動の効率化というものを覆い隠すために、それはロックにおける資本主義経済社会の導入から人権の尊重を理由にした、古いと区別した社会の慣習の排除となります。

排除するということが人権の尊重でありますから、新しいものは古いものに勝るとなれば今の新しいものも、いずれかは古くなった時に排除される道理でもあります。

清酒業界における古い慣習は、非正規労働者であり、産業界における古い慣習は、正規労働者であった。そして、既存の社会の慣習を「排除をする」ということが新自由主義経済の弁舌でありますので排除した結果が、両業界では正反対になることになります。不思議なものですが、彼らの中では論理が一貫しているので構わないのでしょう。

味噌の製造においても寒造りが主流となっていたのは、製造において大気中の雑菌が少ないこと、そして労働者である農業従事者が農閑期であること。味噌を製造販売する資本の運動にとって、効率が良い故に寒造りが主流となった。

このようなことから考えても、新自由主義のやり方というものが資本の運動にとってどこまで効率が良いのか、私は自信を持てません。

木桶なら木桶、琺瑯なら琺瑯、それぞれに適した造りというものがあるだろうと私が妄想をするのは、さほど間違ったことでは無いでしょう。

なぜならば、ここで頂いた赤味噌のお味噌汁は、私には美味しかった(笑)

美味しくなければ、消費者が購入するのかどうか。
美味しくなくとも購入するとあれば、それはどのような変数が使われているのか。
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