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坂の上の雲ミュージアム [雑感]

Poloを止めた駐車場から、ミュージアムまでは徒歩十分あまり。
歩くのは気にならない性質です。





移動している間は雨が降らずに、館内に入ってから大粒の雨が降ってきます。
タイミングが良いですな。
良い始まり方ができました。

坂の上の雲ミュージアムに来た理由は、読んでいた文庫本の解説に目を通していると
「司馬史観」なる単語を見かけました。
前後の文意から、ネガティブな意味合いを多分に含ませた使い方でしたので
解説書きをしている方の認識している「司馬史観」とはどういうものか。

私が司馬氏の著作から受け取った、作家司馬遼太郎の印象と差異が大きくありましたので
なぜそのようなことを私が感じたのかを考えるために訪れました。

結論は、解説を書かれた方は、司馬遼太郎氏の著作から引用していますが、
彼の発言する司馬氏の、昭和軍閥と他の日本の歴史を隔絶してみている、といった指摘は
間違いがあることがわかったことです。

それは、坂の上の雲ミュージアムに最初と最後に掲示されている、司馬遼太郎氏のあとがきにあります。
第1巻のあとがきからミュージアムの展示が始まり、展示経路の最後に最終巻のあとがきで
締めくくられます。

私はこれらの文章を読んだときに、
解説の方は、ひょっとすると司馬作品を読んだことがないのではないかと思いました。
しかしそれはすぐに違うだろうと。
商業目的の書物の解説を依頼されるほどの信用度があり、文章を読むことができることは
その書物の解説の内容と、私程度でも感じたことと同じでありました。
ですが、文章を読むことができれば、この二つのあとがき、坂の上の雲の第1巻と最終巻の、
司馬遼太郎氏の後書きの文章を読解することができれば、「司馬史観」のような、
ネガティブな要素を含んだ言葉を使って批判を展開することは、
司馬氏の思想と大きくかけ離れていることだとはすぐにわかるはずです。

では、この解説者の方は、一通り読んだが読み違えた、もしくは思い込みの偏見が強かった。
もう一つ最近の流行として、内容を批判するのではなく
批判をするために、表現だけを摘出した。

彼が解説を書いた本には、こう書かれています。

真実を探究するのは、科学の任務である。だから、うそと誠、まちがった宣伝と真実とを区別するには、科学が真理を探究するのと同じようなしかたで、新聞や雑誌やパンフレットを通じて与えられる報道を、冷静に観察しなければならない。乱れとぶ宣伝を科学的に考察して、その中から真実を見つけ出す習慣をつけなければならない。 文部省=著 民主主義 角川文庫 143頁

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